2003年、この連載の中で、第45回「『20年ひと昔』をより具体化させた『18年周期説』」というタイトルで、音楽、ファッション、インテリアなどの文化は、18年周期で新しい波が訪れているということについて述べた。2005年の今年は、その「18年周期説」でいうと、歴史上、特筆すべき特別な年になりそうなのである。そこで、今回から数回に渡って、この「THINKING EVOLUTION」では、「文化の18年周期説~2005年、新しいムーブメントが発生する!?」と題して、その具体的な事例を、読み切り形式で述べていきたいと思う。
その根拠として、風水や四柱推命など全ての占いの基礎となっている、中国5000年の統計学「気学」の存在がある。「気学」は、一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星の9つの星から成り、その9つの星が毎年、順番に訪れる。2004年の去年は五黄土星の年だったが、今年、2005年は四緑木星の年。「気学」によると、四緑木星の今年は、“新しい流行が生まれる”という特別な年なのだそうだ。これは、日本に限らず、全世界中で…! それも、マスメディアによる仕掛けというよりは、口コミで拡がるアンダーグラウンドでの流行や、インターネットを使った個人個人の連鎖的な会話によって生まれる新しいムーブメントが起こる年とされているのである。四緑木星の年に起こった新しい波は、その後の10年間を決定し、その新しい波にうまく乗って成功する人と、その波に乗り損ねて、その後、10年間、苦しむ人とに大きく分かれる、特別な年なのだそうだ。
例えば、2004年の去年は、五黄土星の年だったが、「気学」では、破壊と再生の年といわれ、多くの災害が起こる年として恐れられていた。すると、ご存知の通り、日本だけでも、記録的な猛暑と10個の台風の上陸、そして新潟中越大地震、最後に極めつけが、15万人の犠牲者を出したスマトラ島沖大津波と、まさしく、災害のオンパレードの年となった。「18年周期説」からすると、2004年の18年前は1986年。この年の4月、旧ソビエト連邦でのチェルノブイリ原子力発電所の大事故が発生。この爆発により、旧ソビエト連邦はもとより、北欧各国、ヨーロッパの多くの国々が放射能の被害を受け、地球中が大パニックとなった。
江戸時代には徳川家が江戸幕府の運営に用い、明治維新後は「帝王学」という学問となり日本の富国強兵を支え、現代では、政府の要人や大企業の経営者たちも活用しているといわれている「気学」。その「気学」と「18年周期説」を融合して考えてみると、今年から10年の流れが見えてくる。そう、18年前の1987年を思い返してみれば、今年、2005年がどのような年になるか、いや、2015年までの近未来がわかるかもしれないのだ。
次回からのこの連載では、1987年にはいったい、どのような新しいムーブメントが起こっていったのかについて述べていきたいと思う。